ここ最近、通年で撮影需要が顕著なのが「ニューボーン」です。
写真館でも撮影メニューとして取り入れようと考えてはいるが、「どれほどの需要が実際あるのか」と悩まれているところもあるのではないでしょうか。
そこで今回の「写真館と数字」コーナーでは株式会社プロメディアの発行する「スタジオNOW 9月号」の記事を参考に「ニューボーン撮影」の需要実態とお客様の反応を分析していきます。
■ニューボーンの撮影件数が5.7倍増、若い子育て世代の認知度は6割超も!
出張撮影のプラットフォームとして運営している「fotowa」の撮影データによると、2019年1~6月のニューボーンフォトの撮影件数は既に前年比5.7倍も増加し、2018年度実績の全体の撮影件数のうちニューボーンフォトが占める割合13.7%を大きく超える勢いです。
また、認知度の高まりも顕著で特に子供のい20~30代の子育て世代では子供のいる20代で64.9%、おなじく子供のいる30代で44.3%という結果で、40代以上の世代と比べ圧倒的に高い水準という結果でした。
(n=1,100)
トレンドとして注目度が高く、まさに「これからの」世代の撮影と考えると気になるのは、まだ子供のいない20代、30代の認知度ですが、子供のいる20代、30代と比べると認知度はそれぞれ35.5%と23.0%という低い結果でした。
写真館としては撮影する機会がまだ訪れなくてもここのゾーンに対して積極的にアピールしておく必要があると考えられます。
ニューボーン=生後28日以内の新生児ということで、両親は産後のバタバタする1ヶ月間に
誰に撮影をお願いするかを決めるより、産前に決めておくと考えられます。
マタニティ撮影からニューボーンの提案をしておくことで産後もスムーズに撮影ができるような流れをつくり、訴求することが重要となりそうです。
■実際のニューボーンフォト満足度は97.3%!!その理由は・・・
ニューボーンフォトを導入するか迷われている方や不安な方もいらっしゃるかと思いますが、実際に撮影されたお客様の反応は「とても満足」「満足」と回答した人が97.3%(n=293)という驚異的な数字でした。
しかし、撮影前に一番不安なのはもちろんお母さん、お父さんです。
この満足度の理由はその「不安」を解消した結果と考えられます。
下図の理由の内訳で約6割が「気遣い」に関係しています。
・フォトグラファーが自分や家族の体調を気遣いながら撮影に臨んでくれた(26.0%)
・赤ちゃんの健康に最新の注意を払って撮影してくれた(18%)
・赤ちゃんが泣いてしまっても優しい声をかけてくれ、自分を肯定してもらえた
気持ちになった(12.6%)
(n=293)
今後ニューボーンフォトの導入を検討している/既に行っている写真館・カメラマンの皆さんは技術的なことや、新生児の接し方など他の撮影に比べより注意を払う必要があり、悩むことも多いかとは思われます。
しかし、通年で撮影の需要が見込めるニューボーンフォトをプロカメラマンによる撮影機会の入り口を広げ、高価格帯の撮影ジャンルへの集客につなげる撮影ジャンルとして取り組んでみてはいかがでしょうか?
【データ出典・参考】 株式会社プロメディア:「スタジオNOW 9月号」
※ラボネットワークメールマガジン2019年9月号の記事を再掲